千葉県茂原市の私立幼稚園「エンゼル幼稚園」

遊ぶことは学ぶこと~自由遊びの重要性~

1.幼児にとって「遊び」とは何でしょう?

遊びは子どもが自ら好んで、楽しんでやる自発的な活動です。

遊びの最大の特徴は、子どもが自分で思いつき、すすんでやろうとする「自発的な」ものだという点にあります。

親や先生に指示されて行うことや仕向けられて行うことは遊びとは言いません。

「体育遊び」「英語遊び」「文字遊び」「パソコン遊び」とカリキュラムに「遊び」を付けて、呼んでいる所がありますが、これらは遊びとは認められません。

当園でも専任講師による体操と英語の時間については「遊び」とは区別しています。

遊びには人との交わり、自分のやりたいことを実現させるなど子どもの成長や発達にとって重要な体験がたくさん含まれています。

子どもにとって遊ぶことは仕事と言っても過言ではありません。

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エンゼル幼稚園の保育は「遊び」が中心です。

やりたいことを自分で見つけて、自分で考えて工夫をして遊びます。

子どもたちは毎日、幸せいっぱいの笑顔で、遊ぶことを心から楽しんでいます。

☆保育日誌より★~泥んこ遊びの様子〜

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砂遊びの様子今日の泥んこ遊びは、みんな楽しそうだった。新しいおもちゃ、水鉄砲は順番で使うことがわかってきたようで他の子に貸せるようになっていた。砂場ではプールのように水をいっぱいに入れ、泥水の中、寝そべる子もいる。大人はひるんでしまうが、子どもたちは気持ちよさそう。年中のYちゃんが活き活きと「プールを大きくする!」と言って砂を掘っていた。

今まで泥んこ嫌いだった年少のRちゃんがしぶしぶ水着になっていた。少しは楽しめただろうか?

片付けの後、ホースの水で子どもたちの体を洗った。全身、山の赤土まみれの男の子が出現。一瞬「あれっ?これは誰?」と思った子はなんと年長K君。見事に赤土まみれだった。転園して来てまだ数カ月しか経たないK君だが、これだけ遊び込めれば、もうすでにエンゼルっ子だ。

(フリー保育者S.Y 2015.夏)

2.幼稚園で遊ぶ時間はどれくらい必要なのでしょうか?

遊ぶ時間はたっぷり必要です。時間がなければ、遊びが広がっていかないからです。

文字、絵画、体操、パソコン、楽器など、やるべきカリキュラムがたくさんあると一日の生活は学校の時間割のように細かく区切らざるを得なくなります。

そのような生活では子どもたちの遊びの時間はぐっと短くなります。

楽しくなって来たところで、盛り上がってきたところで「お片付けの時間」になってしまうのです。

これでは子どもたちが元来持っている知的好奇心や創意工夫する力を伸ばすことができません。

砂場で山を作るとしても、10分しかなければ、小さい山しかできません。

エンゼル幼稚園では午前の自由遊びが1時間半~2時間、午後も1時間ほどあります。

砂遊びにしても、時間がたっぷりあるので、大きな山を作ることができます。トンネルを掘って、水を流して、池を作ってという具合にどんどん遊びが広がります。

子どもたちが主体で繰り広げられる遊びを保育者はゆったりと愛情を持って見守っています。

☆保育日誌より★~ダイナミックな砂遊び~

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砂遊びの様子午前中の自由遊びの時間は、年長T君と砂場で水路工事をしました。はじめは私と二人で遊んでいましたが、T君の独特な砂遊びに興味を持った友だちが次々と加わり、一緒に工事を進めました。

一通り、掘り終わって完成かと思ったら、次は穴の側面を手で削ってなめらかにし始めました。お弁当の時間になり、途中で終わってしまいましたが、T君は時間があったらどこまでもやり続けるのだろうなと思いました。

ずっと「夏だったら水が流せたのになぁ。」と言って、残念がっていました。

(担任A.Y 2016冬)

3.遊んだ子どもはどうなるでしょうか?
  遊ばないとどうなるのでしょうか?

幼児期によく遊んだ子どもは自分で考え、自分の意志で行動できる人間になります

友だちとの関わりを通して、適切な力加減やことばの加減を学び、他人の思いに気がつくようになっていきます。

遊ぶ機会が少なく、幼児期から小学校的な教育の先取りをして、与えられた課題に取り組むことが一日の大半を占めると、子どもたちは指示待ち型となり、結果や大人の評価を否が応でも意識させられます。

子どもの中から生まれてくる好奇心や探求心、あるいは仲間への思いやりの気持ちを抑えてしまうことにつながっていく可能性もあります。

エンゼル幼稚園の子どもたちは遊ぶことが大好きです。遊ぶには体力、知恵、工夫、人と関わる力が必要です。毎日の自由遊びはその能力を伸ばして行きます。

☆保育日誌より★~大胆に遊ぶ~

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砂場で遊ぶ子どもたち今日は十分に自由遊びをしました。日中は半袖でよいくらいでした。そのせいか久々に泥んこ遊びが始まりました。山に水を運んでつるつる、べたべた。見事です。砂場では年長女子の号令のもと、穴掘り。男の子は女の子に従っていて、力関係を見たような気がしました。運動会以降、女子もたくましくなりました。思う存分遊べた良い日でした。

(担任Y.I 2015秋)

4.遊びというのはエンゼルの特別なカリキュラムなのでしょうか?

エンゼルの教育は、文部科学省が定めた幼稚園教育要領※に則っています。国立大学附属幼稚園も自由遊びを重視したエンゼルと同じカリキュラムです。決して特別ではありません。

※幼稚園教育要領第1章総則第1幼稚園教育の基本2
幼児の自発的な活動としての遊びは心身の調和のとれた発達の基礎を培う重要な学習であることを考慮して遊びを通しての指導を中心として第二章に示すねらいが総合的に達成されるようにすること

5.幼稚園で勉強しなくて大丈夫なのでしょうか?

幼児は自由遊びから文字や数の勉強より以上のことを学びます。発達の上からも幼児期は紙の上で学ぶこと、つまり抽象的な思考を求めることは適切ではありません。

幼稚園で過ごす時間を机の上で何かを覚えることに費やしてしまうのはもったいない話です。

ただし、子どもが自ら文字や数に興味を持って、読んだり、書いたりしようとすることは主体的な遊びと捉えます。

エンゼル幼稚園の子どもたちは、お店屋さんごっこでお金を作りたい、友だちに手紙を書きたいなど、文字や数字に対する関心が自然に芽生えます。遊びの中で、文字や数字に興味を持ち、覚えるようになる子が大半です。

☆保育日誌より★~伝える力~

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笑顔の女の子たち午前中、運動会で使った野菜や果物の小道具で八百屋さんを開いていた年長の女の子たち。お弁当の時間になり、私が部屋に戻ると私のカバンのところに「おともだちがなげてりんごがこわれちゃった。その、ゆいな、みことより」と書いた置き手紙と壊れたリンゴがありました。口で言わずにわざわざ置き手紙という手段で伝えてくれたことに驚き、さすが年長さんと感心しました 

(担任A.Y 2015秋)

6. 遊びの輪に入れるでしょうか?

「うちの子は友だちがいるでしょうか?」「一人で全然違うことをやっていて大丈夫でしょうか?」とお尋ねになる親御さんがいます。

親として心配になるお気持ちはよくわかります。

子どもたちは入園したら、まずは幼稚園が自分にとって安心できる場所かどうか探ります。

保育者に甘える期間、一人遊びの期間は子どもによってそれぞれですが、十分に補償されることが大切です。一人で遊べるようになった子どもは、いつしか友だちと遊びを共有して、世界が広がっていくおもしろさに目覚めていきます。

エンゼルの保育者はゆとりを持って子どもたちに接し、一対一で関わる時間を大切にしています。子どもたちは保育者に心を開いたら、そのうち周囲の子に目を向け始めます。友だちと遊べるようになったら保育者は子どもたちの世界を見守ります。

☆保育日誌より★~自己主張~

走る子ども午後はかくれんぼをした。どんどん仲間が増える。鬼をやりたい子が多くて、順番を決める。年長のK君も鬼をやりたくて必死で手をあげてアピールしていた。大人数の中でしっかり自分をアピール出来るようになったのを頼もしく思った。年長男子6人、年中1名、年少2名というメンバーの中で、なんと年少R君は「鬼をやりたい。」と言う。ただお兄さんたちから許可がおりず、今日は出来なかった。R君はかくれながらも鬼が今どこにいるのかをチェックしていて「あそこにいる!」「こっちに来る!」とスリルを楽しんでいた。そして「次は鬼やりたい。」と言い続けていた。 

(フリー保育者S.Y 2015夏)

7.戦いごっことケンカから何が得られるでしょうか?

戦いごっこは「やっていいこと」「やってはいけないこと」、「言っていいこと」「言ってはいけないこと」、「加減の仕方」を学ぶ絶好の遊びと言えます。

自分はパンチの真似事のつもりでも相手は痛く感じて、ケンカになってしまった、軽い気持ちで口に出してしまったことが相手を傷つけることになってしまった・・・という経験を通して、子どもたちは人との適切な関わりを肌で学んで行きます。こうした学びは体得するものであり、大人が口で諭すだけでは身に付けることはできません。

エンゼル幼稚園の子どもたちは、やり過ぎたときには「ごめんなさい。」、謝ってくれたら「いいよ。」と言葉を交わし、折り合いをつけ、また笑顔で遊び始めます。園生活の中で許したり、許されたりしながら、人との関わりを学んでいます。

保育者は子どもたち双方の気持ちを汲み取りながら、必要に応じて適切な援助をしていきます。

☆保育日誌より★~戦いごっこは学びの場~

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子どもたちの笑顔ホールで年少さんが戦いごっこをしている。男の子5名(K君、Y君、S君、R君、M君)女の子2名(Rちゃん、Nちゃん)がメンバー。

まずS君が一人張り切り、皆に戦いを挑む。そのうちに数人に囲まれてしまい、やられてしまう。泣きそうになりながらも涙をこらえ、カーテンの裏にかくれていた。

R君も強い。しかし、やられ過ぎると逃げ出し、ホールに戻って来ない。少し経ってから、また勢いよく入って来る。逃げるのが上手。

K君はまったく加減をしない。そのうちRちゃんを泣かせてしまう。その後、怒ったRちゃんに本気で叩かれ、少々参ったようだ。

M君は体が大きいので、軽く押したり、足を出したりしただけで相手の子がふっとぶ。「先生、戦いごっこって楽しいんだよ~」と走り回っていた。

Y君は小さな体でM君にも飛びかかり、Rちゃんとは取っ組み合いをする。はじめは強かったが、後半RちゃんとM君にやられ、ついに泣き出す。「もうやらない。Rちゃん、嫌いだ。」と悔しそう。Rちゃんは「ごめんね。やりすぎちゃった。」と謝る。さすが桃組(満3歳児入園)から入園しているだけあってRちゃんは戦いごっこがどういうものかわかっている。Y君は「じゃあ、戦いはやめよう。女の子は女らしく遊んで。」的を射たセリフは彼らしい。

年少さんらしい戦いごっこ。年少さんなりに「このくらいの力はいいのかな?」と試行錯誤しながら楽しんでいるようだった。

(フリー保育者S.Y 2016冬)

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